アエルラでの出会い【1-6】映画ダブルデート
ダブルデートの予定まで2ヶ月。
その間Aさんとは1週間に2,3回ほど今日あったことなどを報告し合っていました。
特にAさんからお誘いはなし。
そう、2ヶ月間直接会わなかったのです。
私はあまり頻繁にメールやラインのやりとりをするのも得意ではないし、次会う予定も決まってるんだしいっかと思っていたのですが、今思い返せば2ヶ月も顔を合わせないなんて婚活としてはありえないですよね。
近況報告程度のやりとりではAさんに恋愛感情は芽生えるはずもなく日々が過ぎて行きます。
私が誘えばよかったのかもしれませんが「お誘いして遊びたい!」と思うほどまだ気持ちが動いていなかったのです。
Aさんと遊ぶならオタ友達と遊んだ方が楽しいですし…
まあこれからゆっくり仲良くなれるのかな〜好きになったりするのかな〜と緩く考えていました。
恋活に近い気持ちだったのかもしれません。
一方かなこちゃんとは毎別マガが出る度盛り上がっていました。
熱量は完全にこちらのやりとりの方が上でしたね。
そしてダブルデート当日。
お久しぶりです、とAさんに声を掛ける。
Aさんもお元気でしたか?と。
そして4人揃ったところで映画館へ。
話すことがない。
映画館への道のりや待ち時間など当然Aさん&私、祐介さん&かなこちゃんに自然と分かれるのですが、この2ヶ月のなけなしの話題である近況報告は既に報告しあっていたので特に話すことがなかったので困りました。
沈黙を作りたくなかったので近況報告を膨らませたりしてそれとなく話題を提供してみたりするもあまり会話は続かず。
そしてAさんからは特に話題提供はなし。
沈黙ができると私はなんとか話題をひねり出している状態でした。
まるで営業のような気分です。
もちろん営業スマイルも添えて。
「黙っていてもきまずくない関係」
は憧れではありますが、会うのが2回目の私たちはまだ当然その段階ではないのです。
しかも前回もほぼ4人でいたから2人で話すのはアエルラの会場ぶり。
会場内ではプロフィールシートを元に自己紹介がてら話が続いていたんだな、と。
シャイな大人の男性、と思っていましたが予想以上のシャイで少し疲れてしまいました。
お互い黙っている状況はやっぱりきまずいですし。
しかも祐介さん&かなこちゃんが普通に話してるのが更に気まずい…
映画館の席について暗転したとき「ああ、ひとまず2時間はきまずくなくて済む」と安心してしまいました。
そして映画を見た後はまた4人でごはんを食べて解散。
映画は楽しかったしごはんも美味しかったけど疲れた…解放された…という気持ちでした。
Aさん、悪い人ではないのですがもう次はいいかなと思ってしまいました。
たぶんあっちも同じことを思っているんだろうなと思っていたら「久しぶりに会うみゆきちゃんはやっぱり可愛くて素敵でした。楽しかったです」と帰りの電車で連絡が。
あっ楽しんでくれてはいたんだ…頑張った甲斐はあったな…大人で素敵な人だとは思うんだけどちょっとシャイボーイ過ぎる…仲良くなるまでこんな風に気を使っていかなくちゃいけないのは辛いな…
そう思いお断りの連絡を入れることにしました。
こういうお断りメール的なものは初めてなのでどんな風に書けばいいのか悩みに悩み一晩かけて文面を考え次の日に送信。
「可愛いと言ってくれてありがとうございます。私もAさんのことは素敵な人だと思います。ですが少し想像と違ったんです。勝手なイメージを作ったあげくこんなことを言ってごめんなさい。今までありがとうございました。お返事は結構です。」みたいなことをオブラートに包んで送りました。
結構長くなってしまった上に緊張で硬い文章になってしまったと思います。
もう会わないと決めたとはいえ失礼なことをいってはいないかと何度も文章を読み返しました。
お返事は結構です、と送りましたがAさんからお返事を頂きました。
「こんなに丁寧な連絡を頂いたのに返信をしないわけにはいきません。正直に話してくれてありがとう。これからそれぞれまた頑張っていこう。さようなら。」のようなとても丁寧な文章でした。
こうして私の初めての婚活は終わりました。